ライフクリエイター諏訪亮祐

異民族視点で見る三国志「もう一つの『三国志』 異民族との戦い」

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今回紹介する「もう一つの『三国志』異民族との戦い (坂口 和澄 著)」は、三国志好きであれば読んで頂きたい著書。

三国志といえば、後漢末期(西暦184年頃)から魏・呉・蜀の三国時代で、劉備や曹操、孫権、諸葛亮、司馬懿をはじめ誰もが知る名将たちが攻防を繰り広げる時代ですが、彼らが戦っていたのはそれぞれの相手国だけではありません。

中国は日本のような島国と違って大陸なので周りには外敵がたくさんいます。さらに、国内においても漢民族以外の民族が住んでいました。三国志の時代よりも以前ですが、秦の始皇帝が万里の長城を築いたのも北からの異民族の侵入を防ぐ為でした。それだけ文化の発展している中国は狙われていたのです。

異民族一覧

魏においては北の「烏丸・鮮卑(モンゴル系)」、西の「氐・羌(チベット系)」、呉においては長江下流の「山越(ベトナム系)」、長江中流の「」、蜀においては益州南部の「西南夷(ミャンマー系)」がいました。

異民族の影響

北方の異民族は遊牧民族なので”食うため”に国境を越えて中国に侵略したり、中国国内が乱れているタイミングで反乱を起こして侵略を繰り返していました。

南方の異民族は農耕民族なので自給自足の生活をしていたものの、文化的優位に立つ漢民族が南下してきたことでそれぞれの生活が妨げられたために反乱を起こしました。

時には戦い、時には懐柔したりと試行錯誤して異民族を自軍に取り込んだり、さらには相手国付近にいる異民族に反乱を起こさせたりしていました。

最も異民族に苦労した呉

三国の中でも呉は中央から離れていたということもあり、以前は漢民族にとって未開の地でした。江東の地に孫呉の基盤を築いた孫策、そしてその後を継いだ呉の初代皇帝 孫権は先住民(漢民族にとっては異民族)たちが各地に残っている中、魏や蜀とも戦わなければいけませんでした。
結果、孫権は中原への進出はできずに終わってしまい、敵でも味方でもない脇役(マイナー)なイメージになってしまったのです。

異民族が歴史を変える

三国時代は長年の戦や処刑等により、人口が大激減した時代でした。
後漢末期には約5000万人いた人口が三国時代では約800万人にまで減ったと言われています。

そこで各国は異民族を自国に取り込みましたが、年月を重ねるにつれて国内の異民族が増えていきます。

三国時代を経て、晋(西晋)が中華統一をした約30年後には、国内で文化や教養を身に付けたハイブリッド異民族たちの手によって西晋は滅亡してしまい、五胡十六国時代という異民族たちの時代を迎えることになっていくのです。

まとめ

三国志は多くの視点から見なければいけない読み物(歴史)です。勝者にとって都合の良い部分や歴史家たちの視点、立場などもあるので色んな見解があります。

「もう一つの『三国志』 異民族との戦い」を読んで物事を全く違った視点から見ることの大切さをこの本が教えてくれました。

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